開発にも利用している、メインのPCのマザーボードを4年4か月使用していたのですが、様々な不具合が起こるようになってきたので交換しました。
症状
そもそもマザーボードの交換を決めたのは、以下のような様々な症状が断続的に発生するようになってきたからです。
サウンド関連の問題
フロントパネルのイヤホンジャックがおかしい
機器をしっかり接続しても、半挿し状態みたいな感じになってしまっていました。具体的に言うと、
- OS側で認識したりしなかったりを高速で繰り返す
- 認識し続けた場合でも、高音だけが聞こえて音が飛んでるような、半挿し状態特有のアレになる
という感じ。これに関しては諦めて、SONY製のマイクについてきた、USBからマイクとイヤホンの端子に変換できるやつに接続して音を聞いていましたが、それでも次の症状が発生しました。
断続的にサウンドにビリビリというノイズが入る
こちらは本当に頻発する症状で、新しくブラウザを立ち上げるなどメモリ使用率が増えるときにはほぼ確実に起こり、また特別なことをしていなくても20分に1回くらい起こります。
サウンドにものすごいノイズが入って、まともに聴けなくなるという症状です。発生してから数秒間は、音量のコントロールも受け付けなくなります。しかし、しばらくすると音量が変更できるようになり、変更すると何故かノイズが収まるという不可解な現象でした。
ブルースクリーン
ブルースクリーンが1か月に一度くらい発生することがありました。
この際に表示されるエラーコードが多くの場合グラボ関連のもので、ゲーム中とかに発生したことが多い印象だったので、グラボの問題を長らく疑っていたのですが、稀にメモリやCPUとかのも表示されたりとよくわからん感じ。
突如電源が落ちる
さらには、ブルースクリーンどころか何も言わず突然電源が落ちて再起動するなんてことも発生することがありました。こちらは重い処理をしているかどうかにかかわらず、マジで突然って感じだったので原因が全くつかめませんでした。
試したこと
最初にソフトウェア側の不具合を疑い、様々なドライバを入れなおしてみたり、OSの修復を試してみたりと色々してみましたが、それらは全て効果がありませんでした。
まあ、何かハードウェア側の問題なんだろうな、ということは割と最初のほうから思っていました。しかし、パーツを色々挿しなおしてみたり、ホコリを取ったりなどは特に効果なし。
ただサウンド以外は頻繁に起きる症状ではなく、サウンドも一応数秒間のノイズを我慢すれば直すことができ、そのまま使い続けられるので、1年以上放置していました。
しかし最近、さすがに強制終了で大事なデータが吹っ飛んだり、PC自体が再起不能になった後じゃ遅いということで、パーツの交換を決意。まあ、本当に大事なデータはGoogleドライブなり、GitHubなりで管理はしてるんですけど、作業中のデータとか消えたら本気でやる気なくなりますからねぇ。
何を交換する……?
それで、何のパーツを交換しなきゃいけないのか、交換前に完璧に特定することはできませんでした。もっと自作PCに興味があって、いろいろパーツを持っていれば試しに交換して原因を絞り込んだりとかはできたのでしょうが。
結局のところ、
- サウンドの問題はソフトウェアの可能性も否定はできないが、何をしても解決しないのでマザボのせいということにする。コンデンサか何かが劣化した?
- ブルスクや強制終了は原因不明だが、ブルスクのエラーコードは場合によって色々変わるし、普段問題なく動いていてごく稀に起きるならグラボ、CPU、メモリなどは大丈夫のはず。だったらマザボしかない
と、合ってるのかどうかその時はわかりませんでしたが、とりあえず以上の論理で自分を納得させ、マザボを交換することにしました。
というか、こういうことをして使ってないパーツを増やすことで、原因の絞り込みも可能になるはずです。この交換にもし効果はなかったとしても別に無駄なことではない。そういうことにしておきましょう。
マザーボードの交換
というわけで新しいものを購入したので、早速交換します。
スペック比較
- ASUS PRIME X370-PRO
- AMD Ryzen 7 1700X
4年前にBTOで購入したPC。コスパがよく、そこそこのパフォーマンスでした。現在のゲームにもフルHD60fpsで余裕で対応でき、私自身それで満足する派なので、不具合さえなければ余裕でまだまだ使うつもりだったのですが。
マザボは別に耐久性が悪いわけではないと思います。4年間、滅多に電源落とさずに酷使していたし、壊れても何もおかしくない。
またCPUには一切問題はありませんでしたが、世代が古いのでついでに引退。お疲れ様でした。
第1世代で、購入当初はRyzenってものが世に出て3か月程度の初々しい感じだったのですが、ここまで何の問題もなくよく動いてくれました。素晴らしい製品だと思います。
- ASUS TUF GAMING B550-PLUS
- AMD Ryzen7 3700X
というわけで、ほとんど同じ機能を持つマザボに交換しました。CPUも対応するものに変更。前述の通り、私はゲーミング性能は以前のままで十分なので、価格帯は同じですし、ほとんど何も変わっていません。
まあ、オマケで少しCPU性能が上がっているので、若干開発等の作業でパフォーマンスが上がってくれれば少しうれしいなぁっていう程度でしょうか。
合計52,000円くらいだったでしょうか。まぁ、4年分のランニングコストとしてはそんなものでしょう。
作業
実際にやることはといえば、古いマザボから全部引っこ抜いて、
新しいマザボにCPU入れて、
グリス塗ってファンつけて、
古いマザボと入れ替えて全部刺しなおすだけの簡単作業です。
まあ、ファンの電源が刺さらないと思ってたらファンのライティング用の電源だったりとか、サウンド聞こえないぞ?と思ってたら普通にフロントパネルの線が刺さってなかったりしたんですけどね。
そういう部分も付属のマニュアルを読んだら簡単に直せました。
今更なんですが、PCは自作したことないんですよね。でも、やってみると別に難しくはないですよね。刺さるとこに刺せばいいし、刺さらんところには刺さないようにするだけです。
余談ですが、電子工学科卒なんで全く知識がないってわけではないですけど。え、プログラマでしょ?情報系じゃねーの?って思われた方もいるかもしれませんが、入学以前に独学できる程度の下地ができているプログラミングをわざわざ直接教わる必要もないので、全くない知識を学んだんですよね。
古いマザボを片付けるために、ファンを外してグリスも綺麗にしてみました。
今でこそゲーミングPCとしては当たり前なRyzenですが、これを購入した当時(2017年)はAMDのシェアが20%程度で(それも、おそらくほとんど低価格帯)、Intelに対抗できるのかどうか色々と考察されていた時期だと思います。それから4年間で、AMDのほうがシェアが高くなってしまいましたね。
そういうものが、まだまだ使えるのってすごいですよね。むしろ、だからこそ評価されたのも当たり前と言うべきかもしれませんが。本物のモノづくりってこういうことを言うのだと思います。素直にAMDは尊敬です。
動作確認
上で電源投入後動作している画像は見せましたが、普通にWindowsも起動してます。
また、その後1週間程度使ってますが、サウンドの問題やブルースクリーン等の強制終了する問題も全く発生しなくなりました。やっぱ、マザボだったんだなぁ。
副次的なメリット
今回は単純に不具合を直すためだけにパーツ交換したので、別に性能の向上とかは期待していなかったのですが、さすがに4年間経って同価格帯のパーツで交換したってことで、多少の性能向上が見られました。
- CPU性能アップ(Time Spy CPUスコア 7192 → 9112)
-
1700Xと3700Xで25%強の差です。色んなブログ等で見られる性能比較みたいなやつとほぼ同じなので、順当な感じ。
- BIOSが速くなった
-
電源投入からメーカーロゴ表示までと、そこからWindows立ち上げまでが、それぞれ数秒間くらいは短縮されました。
OSをNVMe SSDに入れ換えたことがあって、そのとき理論上はかなり速くなるはずなのに、あまり変わらず疑問だったんですけど、マザボ自体の速度の限界か、相性的な何かがあって、今回正しく速度が発揮されたのかもしれません。
OSのクリーンインストール
無事にパーツの交換は終了しました。が、たまにWindowsがフリーズするようになりました。
厳密には完全なフリーズというわけじゃなく、カーソルを動かすことができたり、クリックできる場所にカーソルをあてると視覚効果があったりはするのですが、ウィンドウを動かしたりするといった操作が全くできなくなるという感じですね。
調べたら、CPUを交換するなどした場合はOSのクリーンインストールは覚悟しろということで、せっかくの機会ですし、素直にやることにしました。
もちろん今まではWindows10を使用していたのですが、そのまま入れなおすのも芸がないので、せっかくなので気になっていたWindows11をインストールすることに。多分前のマザボはWin11のシステム要件(TPM 2.0)を満たしていなかったのですが、今回のはBIOSから有効化すればOKとのことで問題なくインストールできました。
んで、クリーンインストール後は、やはり一切フリーズしなくなりました。
なお、Win11もなかなか満足のいく出来です。なんというか、Win11にしたせいで~~になった、みたいな新しい文句がないんですよね。
- 新しく追加した機能に文句はなく、デザインは普通にきれい
- サウンドも優しい感じで、エラーとか起きてもイラっとこない
- 少なくとも私の使う範囲内(Adobe製品とかUnityとかの開発環境、およびApexとか重いゲームなど)では、今のところ動かないソフトウェア等はない
ここら辺は、この記事の題材から外れるのでまた書こうと思います。
まとめ
そういうわけで、マザボ(とCPU)を交換して快適に作業できるようになりました、ということでした。
今後も精力的に開発を続けていきます。
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